大阪市交30系電車

第3軌条式路線の共通仕様車 

30系スキンステンレス車

30系ステンレス車。30000系の製造に伴い廃車進行中だ。(谷町6丁目駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ

・最高速度・・・・・・70km/h
・運用線区・・・・・・谷町線
・元運用線区・・・・御堂筋線・北大阪急行南北線・四つ橋線・中央線・千日前線

万博開催を目前に控えた1967年、御堂筋線には17m3ドアで吊りかけ駆動の車両がまだまだ大量に残っていたうえ、当初計画の限界であった8連までの増結は既に行われていて、さらに車両性能の限界である2分15秒間隔での運転を行ってようやく通勤客を捌ききっていた。

何が言いたいかというと、当時の御堂筋線は定期客の輸送で手一杯で、そのままでは万博輸送になど到底対応し得なかったということだ。

そこで、万博開催に間に合わせるべく、18m4ドアの高性能車を製造することが決定した。それがこの30系だ。この18m3ドアという規格は、その後の第3軌条線車両の標準規格となる。

万博終了後には北大阪急行からほぼ同型の8000系を編入し、総勢363両の大所帯になった。

しかし、製造からわずか12年後の1979年、御堂筋線には後継となる10系が投入されて他線への転属が始まる。この際短編成化が行われるのだが、足りなくなった先頭車を補充していく形で引き続き製造が続く形になった。このため、編成単位での製造は御堂筋線に集中しており、御堂筋線以外に新製配置された車両は先頭車が多く、編成単位で御堂筋線以外に新製配置された車両は少なめだ。

そして1990年以降の新20系製造に伴って置き換えが進行、谷町線に少数が残るのみとなっていたが、2009年に30000系の製造が開始。ついに全滅まで秒読み段階に入った。

スキンステンレス製・アルミ製の2種類の車両が在籍し、当初から並行して製造が進められたが、新20系により大多数が廃車になった現在、スキンステンレスの方が製造年次が早く、30000系による置き換えもスキンステンレス車から行われている。

ちなみに後付けで先頭車だけどんどん繋いでいったため、編成間での製造年次格差が大きく、最終増備の先頭車が組んだのは最初期に製造された老朽化が進む中間車であり、この先頭車は製造から10年足らずで廃車されている。相手が悪かったということだ。

30系アルミ車

30系アルミ車。現存するアルミ車は全て10系と並行して製造されたグループであり、側面に10系の面影がある。(谷町6丁目駅 撮影:ムーチョ)


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