南海50000系電車

それまでの鉄道車両とは一風どころか十風ほども変わったデザイン 

50000系

あまりに奇抜なデザインだったため、ファンの間でも専門家の間でも賛否両論が沸き起こった。(住ノ江駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ

・最高速度…120km/h
・運用線区・・・・・・南海線・空港線

50000系は1994年に登場した特急型電車。関西空港開業に合わせて、なんば〜関西空港の特急「ラピート」用に製造された。

機器類は並行して製造が続いていた1000系・2000系をベースとしていて、まぁ比較的無難にまとまっているのだが、デザインが革命的だった。

先頭部は「鉄人28号」とも呼ばれるような無骨なデザインに、また側面窓は鉄道車両としては極めて珍しい楕円系の 丸窓となった。造形に凝りすぎたために、ステンレス全盛の90年代半ばに普通鋼で製造された。また、濃紺一色塗装というのも例がなかったため、大井川鉄道への譲渡を控えた21000系を使用して塗装試験が行われた。

おとなしめのデザインで無難にまとまったJR西日本の「はるか」用281系とは180°異なったコンセプトだ。

6連6本が在籍しており、難波方2両は座席が1+2列配置のスーパーシート、ほか4両が4列配置のレギュラーシートと、南海初の2クラス仕様になっている。

2007年までは毎年10月に千代田工場で開催される鉄道まつりに合わせて座席定員制の直通臨時列車に使用されていたほか、団体列車で和歌山市まで入線したこともある。

余談だが、昔はスーパーシートに座ると缶入りのウーロン茶が飲み放題だった。しかし大阪という土地柄ゆえか、大量に持って行ってしまう乗客が後を絶たなかったため、ウーロン茶サービスは廃止となった。


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