南海11000系電車

高野線特急の名脇役 

11000系

地味な通勤特急なのだが、その役割は大きい。後ろに連結しているのは30000系。(天下茶屋駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ

・最高速度…120km/h
・運用線区・・・・・・高野線(なんば〜橋本)

11000系は1992年に登場した特急型電車。21m車のため、なんば〜橋本での運用に限定される。

なんば〜橋本で運転される特急「りんかん」用に製造された。92年製で、既にインバーター制御の2000系や1000系が登場していたのに、この電車はなぜか抵抗制御である。10000系は旧型車からの機器流用があったから仕方ないとして、この電車は完全な新製車なのに抵抗制御である。なぜなのだろうか…

車体は10000系の中間増備車をベースにしており、側面の雰囲気は非常によく似ている。

製造当初は10000系のようなグレー地に青・オレンジの帯が入った一般塗装だったが、31000系登場時に白地に赤帯の高野線特急色に変更された。この際30000系・31000系との併結に対応した。31000系と連結する時はちゃんと幌も通す。

この改造がいかに異常であるかは高野線山岳区間が開通して以降、営業運転で21m車と17m車の併結が全く行われなかったということを言えばおわかりいただけるだろうか。それほどに17m車は特殊な使用なのである。

11001F4連1本のみで製造終了となったため希少な存在ではあるのだが、唯一の21m特急車ということもあり、狙えばちゃんと来る。


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