近鉄1420・1430・1620系電車

日本初の大型鉄道車両でのインバーター制御車 

1420系

大型鉄道車両としては日本で初めてのVVVFインバータ制御車だ。(俊徳道駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ
・最高速度 110km/h
・運用線区・・・・大阪線・山田線・鳥羽線

★1420系
1984年に登場した通勤型電車。1421F2連1本のみの在籍で、1422F以降は1422系として製造される。電算記号はVW。

当初は1250系1521Fとして製造されたが、1230系列の増備に伴い1420系に改番された。

大型鉄道車両としては日本で初めてのインバーター制御車であり、その功績は大きい。ちなみに増備車となる1422系以降は裾絞りのあるアルミ車体で製造されたのに対し、この1421Fのみは1400系と同様の裾絞りのないストレートな鋼製車体となっているほか、乗務員室横のVVVFマークがステッカーではなく立体的なエンブレムとなっているのが特徴だ。

2006年より長期に渡って休車となっていたため、試作車ゆえにその動向を心配する声が上がったが、2007年より更新工事を受けて運用復帰、現在は他の2連車と同様に6連以上を組成する際の増結車や、名張・東青山〜伊勢中川の普通(通称東ローカル・青山ローカル)でも運用されるなど、幅広い働きを見せている。

1422系

実質的に1420系の増備車である1422系。(高安駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ
・最高速度 110km/h
・運用線区・・・・大阪線・山田線・鳥羽線

★1422系
1422系は1987年に登場した通勤型電車。1420系の事実上の増備車で、引き続き電算記号はVW。また、この1422系から車体が裾絞りのあるアルミ車体に変更された。

製造は2連6本のみであっさりと終了、この後の増備は難解系列として名高い大阪線・奈良線共通仕様車である1430系に移行する。

1436系

1436系。近鉄はほんの細かい違いで形式変えるからもうね・・・。(高安駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ
・最高速度 110km/h
・運用線区・・・・大阪線・信貴線・名古屋線・山田線・鳥羽線・志摩線

★1430・1435・1436・1437・1440系
1430系は1990年に登場した通勤型電車。大阪線系統・奈良線系統の共通仕様車だが、製造から現在まで全車が大阪線・名古屋線系統に在籍している。電算記号は引き続きVW。仕様変更により増備途上でたびたび形式が変更されたため、ややこしいことこの上ない。

まず、1990年から1430系2連4本が製造される。歯車比が少し小さくなったりはしたものの、基本的には1422系を奈良線にも対応させたものと考えてよい。

そのあと、1992年より補助電源装置をSIVに変更した1435系が製造される。1430系との違いはそれだけで、製造は2連1本で終了。

1993年にはボルスタレス台車を採用した1436系が登場。これまた2連1本で製造終了。

同じ年、1993年にはディスクブレーキのディスクの枚数を変更した1437系が登場、この形式は比較的多数が製造され、1998年の1445Fを以って製造終了となった。

ところが近鉄、まだまだこれでは終わらない。

名古屋線所属の1437系には更新工事・バリアフリー対応工事とともにワンマン改造が行われ、ワンマン化された編成は1440系と改番されている。ちなみにこれにより、1437Fはワンマン工事を施工され、1437系は廃車されたわけでもないのにトップナンバー不在という妙な事態が起こっている。

1620系

1620系。1430系列の4・6連バージョン。(高安駅 撮影:ムーチョ)  

●基本データ
・最高速度 110km/h
・運用線区・・・・大阪線

★1620系
1620系は1994年に製造された通勤型電車で、1430系列の4・6連バージョン。4連5本・6連1本が在籍しており、4連の電算記号はVG、6連の電算記号はVF。

4連・6連ともにトイレが設置されていないため、青山町以西で運用される。

また、同年製造されるL/Cカー5800系のベースにもなっている。


・近畿日本鉄道車両図鑑トップページ
・鉄道車両図鑑トップページ    
・Hanwa Network Stationトップページ

inserted by FC2 system