阪堺501形電車

超ハイスペック路面電車 

501形(橙雲塗装)

製造50周年ヘッドマークを取り付けていた時の姿。橙色の雲塗装は現存しない。(船尾〜浜寺駅前 撮影:ムーチョ)

●基本データ
・最高速度・・・・60km/h
・運用線区・・阪堺線・上町線
・元運用線区・・平野線

501形は1957年に登場した電車。木造車であった101形を置き換えるために製造された。

大阪市電3001形同様の運転席の窓を左右に広くスタイルとなり、それまでのデザインを一新した。

特筆すべきはそのスペック。路面電車として全国で初めて空気バネ台車をや、路面電車車両としては珍しかった並行カルダン駆動を採用し、電空併用ブレーキを搭載した。電気ブレーキのついた路面電車など考えられなかった時代だ。今でもそのスペックは十分通用する、最高の仕上がりになった車両だ。

ただ、電空併用ブレーキについてはやはり扱いが難しかったからか製造から間もなく使用を中止、冷房化時には電気ブレーキ装置そのものが撤去されている。

ただこんなハイスペック車両ををそう大量に製造できる財力があるわけもなく、501形の製造は5両で終了、101形の置き換え車両の調達は車体はほぼそのままで主電動機を廃車発生品とした351形、さらに大阪市電からの譲渡車である121形へと移行、だんだん手が抜かれていくことになる。

阪堺としても思い入れのある車両らしく、2008年には製造50周年を記念したヘッドマークやステッカーが掲出されたほか、2010年以降製造当時の塗装に変更されたり、東京と交通局との塗装交換イベントに使用されたりと161形と並んで阪堺の広告塔になっている。

351形(南海大阪軌道戦時代の塗装)

製造当時の塗装に復刻された車両。側面には浜寺駅前と天王寺駅前の直通運転開始の広告が描かれる。(綾ノ町駅 撮影:ムーチョ)

501形(黄雲塗装)

橙色の雲塗装が消えた代わりに、2010年には黄色の雲塗装が登場した。(我孫子道駅 撮影:ムーチョ)

501形(都電塗装)

東京都電との塗装交換イベントに使用されている車両。東京都電往年の塗装となった。(住吉鳥居前駅 撮影:ムーチョ)

501形(キン肉マン塗装)

阪堺開通と新世界の100周年を記念して登場したキン肉マン塗装。(大和川検車区(公開時に撮影) 撮影:ムーチョ)


・阪堺電気軌道車両図鑑トップページ
・鉄道車両図鑑トップページ    
・Hanwa Network Stationトップページ

inserted by FC2 system