419系近郊型電車
すぐに廃車にするつもりだった寝台特急電車からの改造車だが・・・
その特徴的な前面から「食パン電車」と呼ばれている。(富山駅 撮影:kokuden) 1985年に登場した近郊型電車。 明らかに形がおかしい。その通り。 この電車は583系特急型電車を普通列車用に改造して製造されたため、このようなよくわからない形状の車両が出来上がった。もともと3段寝台をもった特急電車だったため、天井は非常に高い。また、網棚を取り外してふたを開けると今でも2段目・3段目の寝台が出せるようになっている。車内には意味の分からない場所に機器室と称したデッドスペースがあったりと迷路のような内装となっている。 また、改造に当たって先頭車が足りなくなるため、中間車に運転台を取り付けることになったのだが、財布をひっくり返してもお金どころか手形しか出てこない国鉄にとって、この改造は出来る限り安く仕上げる必要があった。そのため、先頭車化改造もご覧のようなやっつけ仕事となり、ファンからはその形状のため「食パン電車」と呼ばれることも多い。 種車となった583系は昼夜を問わず全国を走り回っていたため、419系への改造時に既に相当痛んでいて、改造時は国鉄もそう長く使うつもりはなかった。 しかし、JR化後、まとまった手入れが施されることもなくそのまま使われ続けている。ただ、乗り心地は「腐っても鯛」。元は特急車だっただけあり、そこそこの乗り心地だ。 2006年の521系投入で若干廃車が出たものの、多数が残存した。ただ、2010年には521系の増備が行われ、2011年3月改正での引退も発表された。 ・クモハ419-6(普通 直江津行き) 梶屋敷〜筒石 (8min36sec 3.1MB)
●基本データ
・最高速度 100km/h
・運用線区・・・・北陸本線
●走行音
…まさしく爆音。583系のことを考えると、よくこんな煩い車内で寝れたなぁと思うほどです。
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