413系近郊型電車

逼迫した国鉄財政が造り出した元急行型の改造車 

413系

北陸地区唯一の「近郊型らしい近郊型電車」といえる電車。(富山駅 撮影:kokuden)

●基本データ
・最高速度・・・・110km/h
・運用線区・・・・北陸本線
・元運用線区…湖西線

1986年に登場した近郊型電車。急行列車が衰退の一途をたどっていた1980年代、北陸地区の普通列車は急行から転用された471・473系や581・583系特急型電車から改造された419系によって運行されていたが、いずれもドアが狭かったりデッキ付きであったりとラッシュ時の通勤輸送には向かないものであった。

そのため、近郊型らしく両開き扉にデッキレスの車体を新製、急行型電車からまだ使える足回りを流用して完成したのがこの413系だ。このまま急行型電車からの改造工事が続く・・・のかと思いきや、413系への改造はわずか11本で終了し、なんとも影の薄い存在になった。

415系800番台との併結は可能なものの、419系や457・475系との併結はできず、車両の数的にも運用的にもなんとも中途半端な出来の電車になった。

種車の登場から既に40年程が経過し、北陸地方の過酷な環境とあいまって老朽化が進んでいるが、これといった置き換え計画はないようで、しばらく安泰かと思われる。ただ、2014年には北陸新幹線が金沢まで開業する予定であり、その時にこの車両がどうなるかは不透明だ。

件のJR西日本の一色塗装化に伴い、青色で塗装されることが決まっている。


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