221系近郊型電車

民営化直後のJR西日本のエース 

221系(網干区)

東海道・山陽本線の221系。2010年からの225系投入で福知山線から撤退。(甲南山手駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ
・最高速度・・・・120km/h
・運用線区・・・・東海道・山陽本線・奈良線・大和路線・湖西線・山陰本線・草津線
・元運用線区・・阪和線・きのくに線・福知山線

1989年に登場した近郊型電車。国鉄の分割民営化直後、JR各社はこぞって新型特急車の製造を始めるなか、西日本だけはまず近郊型電車を製造した。それがこの221系だ。

3ドア転換クロスシートという国鉄・JRを通して初めての内装を採用。これは同時期に投入されたライバル会社近鉄の5200系を製造した近畿車両が「こんなのどう?」とJRに提案したことからこのような内装となる。性能も当時としては申し分なく、221系は大好評のうちに迎え入れられ、並行私鉄各社に流れていた乗客を取り戻すことに成功した。名前から分かるとおり、近畿車輛は近鉄の子会社であり、近鉄は自社のノウハウを謀らずしてライバル会社に流出させてしまう結果になる。

当初は東海道・山陽本線と大和路線の快速系統に投入され、それぞれ117系・113系を置き換え、まさに新生JRのエースとなった。

しかし、221系の新快速としての活躍は短命に終わる。1995年の阪神大震災の発生直後すぐに後継となる223系が投入され、新快速の130km/h運転開始もあって221系は登場からわずか10年余りで新快速の座を追われる。この際余剰になった221系は同線の快速のほか、阪和線・奈良線・福知山線へと転用され、それぞれ113・117系を置き換えた。

2010年にはさらに225系が登場、阪和線・きのくに線・福知山線から撤退、東海道・山陽本線からも徐々に数を減らしている。

221系大和路線

大和路線にて運用される221系。奈良電車区の221系は前面窓下に車番ステッカーが貼付された。(加美駅 撮影:ムーチョ)

221系奈良線

奈良線では最大6連で「みやこ路快速」を中心に一部普通列車にも充当される。(山城多賀〜玉水 撮影:ムーチョ)

221系阪和線

2010年に225系が投入されたため、221系は追い出される形で阪和線から撤退した。(鶴ヶ丘駅 撮影:kokuden)

221系嵯峨野線

京都総合車両所へ転属となった221系。転属に際しても大きな改造は行われていない。(二条駅 撮影:ムーチョ)

●走行音

・クモハ221-46(快速 紀伊田辺行き) 日根野〜和泉砂川 (8min01sec 6.7MB)
…新宮夜行の名残である、新大阪発紀伊田辺行き快速2529M。2010年3月改正で運転区間が御坊までに短縮になりましたが、それまでの終着駅到着が深夜1時47分というのは、日本で最も遅い最終電車でした。よく喋る車掌氏がややこしい停車駅と到着時刻を丁寧に案内します。


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