209系通勤型電車

日本鉄道界に革命を起こした超短期間使用前提の超コストダウン車両 

209系0番台

京浜東北線の209系0番台。2009年1月24日を以って引退となった。(東京駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ
・最高速度 110km/h
・運用線区・・・・中央・総武緩行線・京葉線・八高線・川越線・常磐緩行線・東京メトロ千代田線・南武線・           
総武本線・外房線・内房線・東金線・成田線
・元運用線区…青梅線・京浜東北線

1992年に試作3編成が901系として京浜東北線に登場した通勤型電車。量産車は1993年に製造され、この後901系は量産化改造を受けてそれぞれ209系900・910・920番台として209系に編入される。この209系によって京浜東北線の103系は撤退となった。

この209系は徹底したコストダウンを図った電車で、10年ほどでの廃車を前提に製造され、その分車両価格も従来の通勤電車の約半分程度になった。短期間での廃車を前提としているため、車体や機器類に採用されている部品も極力リサイクル可能なものを採用している。一部の鉄道ファンは209系からE231系・E233系と続くこの使い捨て仕様の電車群のことを某使い捨てカメラに例えて「走ルンです」と呼ぶ。

実際、予定通り10年余りで減価償却が終了し、それから一気に車体や床下機器の劣化が進行、13年での置き換え発表となり、京浜東北線には後継のE233系1000番台が投入されて一気に置き換えが進行、2009年1月にさよなら運転を行い、209系は京浜東北線から撤退した。京浜東北線から撤退した車両のうち、半分弱程度は廃車解体となったが、残りの6割ほどは訓練車や試験車に転用されたほか、車体や床下機器の更新工事を受けて南武線や房総地区各線へと転属した。

209系はJR東日本の標準形式として増備が続き、南武線には0番台6連2本と京浜東北線からの転属車で機器更新を受けた2200番台1本が在籍、中央・総武緩行線には幅広車体となった500番台が、八高線・川越線には寒地仕様の3000・3100番台が、常磐緩行線には地下鉄直通のために再びストレート車体に戻った1000番台が在籍する。

2008年には京浜東北線に在籍していた500番台が京葉線に転属、201系のうち10連貫通編成を置き換えた。

209系500番台(中央・総武緩行線)

中央・総武緩行線の209系500番台。同線のE231系に比べると圧倒的に数が少なく、乗車機会も少ない。(亀戸駅 撮影:ムーチョ)

209系500番台(京葉線)

2008年に突如登場した500番台京葉線仕様。(舞浜駅 撮影:ムーチョ)

209系1000番台

209系1000番台。209系の最終ロットに当たる。10連2本のみの珍車(亀有駅 撮影:ムーチョ)

●走行音
★0番台
・モハ209-146(各駅停車 大宮行き) 品川〜東京(11min09sec 4.0MB)
…今ではもう見る・聞くことができなくなった京浜東北線の209系。この収録の時の車掌さんがいい人で、発車メロディを 全駅フルコースで流してくれました。

★500番台
・モハ209-503(各駅停車 津田沼行き) 浅草橋〜亀戸(6min10sec 2.2MB)
…初期のインバーター車の特徴である高速で高低を繰り返す起動音。インバーター制御らしい音を出す車両です。


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