201系通勤型電車

初の省エネ電車は新機軸多数の意欲作…だが103系の後継とはならず

201系中央線

201系発祥の地である中央快速線。後継のE233系の投入により2010年に引退した。(御茶ノ水〜水道橋 撮影:ムーチョ)

●基本データ
・最高速度 100km/h
・運用線区・・・・大阪環状線・ゆめ咲き線・大和路線・おおさか東線・ 桜井線・和歌山線
・元運用線区…中央・総武緩行線・五日市線・武蔵野線・東海道・山陽緩行線・福知山線・中央快速線・青梅線・
京葉線・内房線・東金線

1979年に試作車が、1981年に量産車が登場した通勤型電車。101系と非冷房車が多かった103系を置き換えるために中央快速線に投入された。

国鉄として初めて電機子チョッパ制御を採用し、電力回生ブレーキを搭載した省エネ車両として鳴り物入りで登場し、中央快速線の全列車を担当するようになると中央・総武緩行線や関西地区の東海道・山陽緩行線にも投入され、福知山線にも乗り入れを開始。

しかし、電機子チョッパ制御は主電動機が直流複巻モーターとなり高価であること、また制御器も非常に高価なために既に赤字を垂れ流していた国鉄の財政を圧迫、引き続いての大量増備ができなくなり、201系によって103系を完全撤退させたのは中央快速線のみである。

1999年からのE231系の大量投入により103系と時を同じくして2004年に中央・総武緩行線から撤退。余剰となった車両は青梅・五日市線や京葉線の103系置き換えに回された。

2006年には中央快速線・青梅・五日市線にE233系が投入され、201系は2010年に中央快速線から撤退。その後2009年には209系500番台が京浜東北線から京葉線に転属して京葉線に残る201系も廃車が始まり、引き続いて2010年からE233系が京葉線に投入され、ついに201系も命脈尽き、2011年に京葉線からも撤退。これを以って首都圏から201系の営業用車両が消滅した。

一方関西では2005年の321系投入に伴い東海道・山陽緩行線・福知山線から撤退。元々7連32本が在籍していたものを、6連と8連16本ずつに組み替えのうえ大阪環状線・大和路線へ転属、大阪環状線では103系の約半数を、大和路線では103系の8割を置き換えた。関西地区の201系には大規模な30Nリニューアル工事(メニューは103系の40Nリニューアル新メニューに準じている)が実施されており、まだまだ活躍する姿が見られる・・・というより、南アーバンでは新車扱いだ。

201系京葉線

京葉線の201系。209系200番台・E233系の投入により、2011年に引退。(舞浜駅 撮影:ムーチョ)

201系大阪環状線

30Nリニューアル車両。側窓の改造、張り上げ屋根化、前照灯と方向幕の一体化など大規模な更新が施された。(桃谷駅 撮影:ムーチョ)

201系大和路線

大和路線の201系はウグイス色に塗装。(加美駅 撮影:ムーチョ)

201系大阪環状線(方向幕LED化改造車)

大阪環状線・大和路線の201系は2012年秋から方向幕のLED化が開始。ものの半年余りで全編成に波及。いらん改造工事だけえらいペース速いのがJR西日本クオリティ。(大正駅 撮影:ムーチョ)

201系ユニバーサルワンダーランドラッピング

それまでの103系に代わり、201系にUSJラッピング車が登場。(野田駅 撮影:ムーチョ)

●走行音

・モハ201-154(普通 放出行き) 新加美〜JR俊徳道
…2008年に開業したおおさか東線の走行音。首都圏から201系が消えた今、この音を聞けるのは関西圏のみ。


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