121系近郊型電車

廃車部品の寄せ集め・・・だがそこそこいい働きをする汎用電車

121系

121系。高松近郊の普通・快速列車で運用される。(高松駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ
・最高速度・・・・100km/h
・運用線区・・・・予讃線・土讃線

1987年に登場した近郊型電車。国鉄分割民営化に備えて、高松近郊の予讃線・土讃線が電化されるためにそれに備えて、また民営化後は赤字必至のJR四国の救済のために国鉄が遺した「遺産」として製造された。

車体こそ当時最新の電車だった205系や207系900番台をベースにしたステンレス車体ではあるものの、台車は当時余剰が大量に発生していた101系の廃車発生品の流用、制御器などは105系と同じものとなり、機器や走行性能はお世辞にも「当時最新」とはいえない。しかし、財政が破綻していた国鉄の精一杯のJR四国救済策であったことは間違いない。

内装は近郊型標準の3ドアセミクロスシートであり、「205系を3ドアセミクロスにして105系の足回りに載せた」という解釈で大体あっている。今でも主力として普通列車や多数の快速列車に充当されており、そのサウンドはまさしく「爆走する105系」そのもの、MT55Aの高速域のサウンドを楽しめる数少ない電車だ。

今でも四国管内の電化区間はそれほど拡張されておらず、121系は登場以来高松近郊を動くことなく走り続けている。ちなみに、トイレがないことと側窓が1段上昇式であることから瀬戸大橋線で営業運転を行うことはできず、この電車が瀬戸大橋を渡ったのはメーカーからの搬入の時だけだ。

●走行音
・クモハ121-9(快速サンポート南風リレー号 観音寺行き) 高松〜端岡(7min54sec 2.8MB)
…上の解説にも書きましたが、走行音はまさに「爆走する105系」。MT55Aの唸りをお楽しみください。


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