119系近郊型電車

まさしく「飯田線の主」

119系

119系。豊橋から上諏訪まで超広範囲をカバーする。(岡谷駅 撮影:ムーチョ)

●基本データ
・最高速度・・・・100km/h
・運用線区・・・・飯田線・中央本線
・元運用線区…東海道本線

1982年に登場した近郊型電車。旧型国電が多数残存していた飯田線への新性能車投入のために製造された。現在も生まれの地飯田線で運用され、岡谷まで、始発と終電の1往復は中央線の上諏訪発着である。

まるで関西地区や中国地方で見られる105系のような外観だが、その通り。車体も足回りもベースは105系で、簡単に言うと105系に耐寒設備と半自動ドア機能をプラスし、内装を115系のようなセミクロスシートとしたというところか。

飯田線は駅間距離が短く、山越えで線形も悪いために運転速度が低いため、この119系もそれに合わせてギアを低速側に振った加速性能重視の装備となった。

しかし、国鉄は何を勘違いしたかこの119系の一部を東海道線の快速「するがシャトル」に投入した。元々駅間距離が長い東海道線の快速運用となると停車駅間の距離は非常に長く、119系はその適性とは真逆の運用を強いられる。もちろんそんなにいい走りができるわけはなく、わずか2年余りで211系などに置き換えられてするがシャトル運用は消滅、119系は飯田線に里帰りする。

JR化後は一部の編成に両運転台化改造が施され、一部の列車では単行運転が開始されたが、単行列車でも引き続き車掌が乗務するツーマン運転が行われている。(2両ワンマン、単行ツーマンとはこれいかに。。。)

2010年以降、関西線や中央西線ワンマン区間への313系の増投入が行われ、これら2線区から捻出された213系・313系によって置き換えが進み、2012年、ついに引退となった。なお、一部の車両は福井県のえちぜん鉄道へ譲渡された・・・のだが、譲渡の際に行われた改造が大規模すぎてもはや別物の電車になっている。

119系両運転台車

単行運転に対応した5100番台。単行ツーマン運転は全国でもここだけではないだろうか。(豊橋駅 撮影:ムーチョ)

・クモハ119-1264(普通 天竜峡行き) 上諏訪〜岡谷 (11min14sec 3.9MB)
…長野県側では基本的に岡谷を発着している飯田線の列車ですが、始発と終電のみ上諏訪まで乗り入れます。


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